2005年05月28日(土曜日)

忙しい日々と五月病

 五月に入ってから"土日無気力症候群"的な状態が続いている。どうも土日になると色々なことをやる気がせずに、部屋でゴロゴロと本を読んだり昼寝したりして漫然と時を過ごしてしまうのだ。しかも本を読むといったって、それほど集中して読んでいるわけでもない。休養にはなるのかもしれないが、ひどく非生産的な過ごし方だ。まぁ常に生産的でなければいけないと強迫観念のように思い詰めるのもある種の現代病だと個人的には思っているので、その意味では健全なのかもしれないと思いつつ、いやでもやっぱりこの無気力ぶりはちょっと問題だなとも感じてしまう。何しろ用事を済ませなければならないときだって腰を上げるのにかなりの決意が必要なのだ。最近は平日が鬼のように忙しいから、その反動と言えばそうなのかもしれないが、この無気力加減のおかげで肉体的には休養できるのかもしれないが精神的にはフラットでややダウナー気味の休日が続いている。ストレスがたまりもしないが解消できもしない。ふうむ、軽く五月病だろうか。

 取引先の開発会社で、この一年半程一緒にやってきていた人がリタイアしたという知らせを聞いた。心が参ってしまったとのこと。リーダークラスでバリバリやっていた人で、実際私から見てもかなりハードな生活を強いられていた。休日に呼び出されて私服のまま出勤し、そのままずっと家に帰れずに会社で私服のまま10日間仕事をし続けたという伝説を持つ人だ。彼がその伝説を作ったちょうどその頃、私と仕事上の付き合いができて一緒にやるようになった。ただでさえそれほどの過酷な環境を耐え抜いてきた人が突然いなくなる。同じ職場の人によると本当に突然会社に来なくなり、連絡すら取れなくなったらしい。失踪後しばらく経ってやっと連絡が取れたと思ったら「今は何もやる気が起きない」と言ってそのまま正式に休職になったとか。突然だ。案外人の心なんて簡単に壊れる。どんなに強いと思っていた人でも。ちょっとしたきっかけがあれば、心の防波堤なんてあっという間に決壊する。この業界はやはりそんな話はよく聞く。自分も、気をつけないとなと、ふとそう思った。何となく、漠然と、危機感もなしに。

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