2000年06月10日(土曜日)

神戸フィルハーモニック第40回定期演奏会 with 福田進一

 今日は神戸で福田進一氏がアランフェスを弾くというので、それは是非聴きに行かねばということで行ってまいりました。神戸フィルハーモニックの第40回定期演奏会ということで、今回は別にギターがメインというわけではなく福田進一氏は『アランフェス協奏曲』をやる時だけの客演という形での参加でした。他はイベールの『寄港地』とシャルパンティエの組曲『イタリアの印象』、そしてアンコールにドビュッシーの『小舟にて』という指揮者の朝比奈某曰く「地中海がテーマ」な比較的聴きやすい曲目で楽しませてくれました。神戸フィルはなかなかやります。しかし何故か肝心のアランフェスにミスが集中していたのはどうでしょう?それだけがちと残念。『イタリアの印象』はまったく知らない曲でしたが、ドボルザークとスメタナを足して2で割ったような曲調で聴きやすくてよかったですよ。

 福田進一氏を客演に迎えてのアランフェスは、第一楽章でまだ手が暖まっていなかったのか早いパッセージを福田氏がしくってごまかして逃げるという一場面もあり実にヒヤヒヤしました。一回ラッパ音間違えましたしね。しかも素人でもわかるような外し方・・・。あれはないでしょう?ソリストの実力は言うまでもなく、神戸フィルもなかなかレベルの高いオーケストラだとは思うのですが、この第一楽章はちょいと息が合わなかったようです。ギターとオケの音量バランスが悪かったのも聴いててちょっとどうかと思いましたね。しかし何故かMDで録音してきたのを今聴いてると、音量バランスも含めてとても聴きやすくなっているのです。一体何ででしょう。第二楽章はイントロのジャラ〜ン、ジャラ〜ンの音色がとても暖かく深みのある音なのに感動しましたが、いかんせん一番の盛り上がりであるギターをジャカジャカ鳴らしてオケがドンッ!ってやるあそこがちょいとずれたのが痛い。やはりギターから指揮者が見えないような配置になっていたのは問題ありでしょう。しかしメチャッ早なカデンツァや最後の終始などでは福田氏の技量や音色の豊かさを堪能させてもらいました。そして第三楽章ではギターもオケも完全に調子を取り戻し、文句のつけようのないくらいの演奏に。始めからそれでやってくれよ、って感じですね。そしてアランフェスが終わった後、福田氏がアンコール(?)としてソロで『アルハンブラ宮殿の思い出』を弾いてくれたのですが、これがまた綺麗かつ表情豊かな音色とトレモロで最高でした。藤井敬吾氏のもよかったですが、これもまた・・・!!!!! たまりませんね。

 今回のコンサートも例によってMDに録音してあります。しかも録音状態も極めて良好、MDの方が生より綺麗に聴こえるくらいで、もう編集も済んですんなり聴けるようになってます。興味のある方は私まで。

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